あなたは大阪都構想をご存知ですか?
「そんなのどうでもいい」と思っていても
無関係ではいられません。
ついに2015年5月17日に大阪市民215万人規模の
住民投票の開票が行われます。
ほんとに大阪市をなくしたほうがいいのかを
大阪市民に問うているのです。
もし住民投票の結果が賛成多数となれば2017年4月に大阪市はなくなります。
なので、ひょっとすると、近々日本が変わるかもしれません。
これまでは大阪府と呼ぶことが当たり前だったのに
大阪都と呼ぶことになるかもしれません・・・。
大阪都になるということは大阪があの古都で有名な
京都よりもランクがアップすることになるかもしれません。
そして、大阪都が実現すると、その波が波及して
神奈川県が神奈川都になってしまうかもしれません。
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私たちの生活に少なからず影響はでてきます。
そんな大阪都構想とはいったい何なのでしょうか?
なぜ、大阪府から大阪都にしなければいけないんでしょうか?
知らない間に、時代についていけなくなる前に
しっかりとおさらいしておきましょう。
目次
そもそも大阪都構想とは何なのか?小学生でもわかりやすく解説!
大阪都構想とは大阪市を無くすために持ち出された発想のことです。
いまでは、橋下徹大阪市長(2015年)をトップとする大阪維新の会が
スローガンのように掲げていますが、
大阪都構想は1953年に発案されたアイディアです。
そもそも大阪府を都になんでする必要があるのかというと
市を区に分割することができるからです。
市だと市長や市会の発言権が大きすぎるので区に分割して
区長の発言権を小さくしようとするのが狙いです。
区といえば東京23区が真っ先に頭に浮かびますね。
かつて、明治22年から昭和18年までの54年間に渡り東京市がありました。
当時は東京都ではなく東京府だったのです。
当時のことを振り返ってみましょう。
東京市は現在の東京23区全域でした。
東京市は東京府全体の90%近い人口があったので
東京府と大して変わりませんでした。
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ですので東京市はお金に困らないほどの税収があったので発言力がとても強く、
東京府と帝国政府(戦時中当時)に対しても反対意見を持つことがあり、
しばしば衝突をしていたそうです。
橋下大阪市長も大阪府知事時代に
平松大阪元市長と衝突したことがありますので似ていますね。
当時の帝国政府は戦時中の国の統制を強めるために
東京市はいらないと決断を下しました。
そして東京市を無くすために考え出されたのが
東京府を東京都に変更するというアイディアです。
東京都にすることにより東京市を区分割してしまおうと考えたわけです。
市を区に分割することで税収が少なくなり、人口も減少しますので
発言権は小さくなります。
その結果、東京都が区に対して命令しやすくなりました。
これを参考にしたのが今回の大阪都構想です。
そもそもなんで大阪市を区に分割しないといけないの?
大阪市を区に分割したい理由はいくつかあるのですが、その中でも
特に重要視されているのが以下の2つです。
この2つは大阪府の財政を立て直すことが目的です。
二重行政の廃止。
大阪市は人口270万人ともいわれているほどの大きな都市です。
このような政令指定都市は都道府県と同等の扱いをされるくらい権限をもっています。
ですので、大阪府と大阪市はほとんど似たような政治を別々に行っています。
つまり、大阪府と大阪市の政治内容がダブっているのでムダな税金を使っているから
なくしてしまおうということなんです。
この二重行政の廃止を大阪都構想のメインの目的としています。
大阪市職員の給与を減らすため。
最近では二重行政の廃止がメインに掲げられていますが
ホントのところは大阪市職員の給与削減などを含めた
あらゆるムダな経費の削減が目的といえるでしょう。
最近では大阪市が市職員の給与削減を進めていますが
まだまだ、反対勢力があるので思うような削減ができてないようです。
こういった反対勢力を弱めるため大阪市を無くすというのは
これまでの流れから明らかです。
大阪市は、毎年たくさんの税収が入ってきます。
平成8年の税収はなんと7776億円、
平成23年でも6226億円でした。
これは、日本の市町村の中で神奈川県横浜市の税収6969億円に次ぐ2番目の多さでした。
税収が多いということは、それだけ大阪市はお金に困らないわけです。
そして、借金がないので税金も使い放題です。
なので、テレビや新聞などで税金の無駄遣いが表面化されるまで
無駄遣いをしまくっていました。
いまから数年前に発表された内容なので、
今はこれくらいもらっているかホントのところは不明ですが、
大阪市の職員の給与が多すぎることが話題になりました。
大阪市交通局によると
大阪市職員のバスの運転手の年収は約740万円近くに上るといわれていますが
実際はもっと多く、バスの運転手の5人に1人は1000万円を超えてたのだそうです。
民間のバスの運転手の年収は300万円にも届きませんので
大阪市のバスの運転手は民間の給与の3倍をもらっていたことになります。
また、大阪市職員のごみの清掃員も年収1500万円だったそうです。
民間のごみの清掃員の年収は300万円を少し超える程度なので
大阪市職員のごみ清掃員は民間の約5倍近くも年収を多くもらっていたことになります。
現在は、メディアなどで問題化されたので当時のような年収をもらっていないとは思いますが、
これまではこのような待遇を受けていたことがあったほど
大阪市はお金に困っていません。
大阪府の借金はどんどん増えている!?大阪都にする本当の目的がこれ!
大阪市はお金に困ってないですが大阪府は、お金に困っています。
大阪府ははっきり言って借金だらけです。
なんと総額で6兆4000億円という膨大な借金を
抱えていることがわかりました。
それに対して大阪市は借金がなくてお金を持て余している。
なので、当時、大阪府知事だった橋下氏は
大阪市の税金を大阪府にも回してほしいと平松市長(当時)に願いでました。
しかし、反対されたので、平松市長の任期がきれるのをきっかけに
大阪市長選挙に橋下氏は立候補して平松市長を破り当選し、
現在のように、橋下大阪市長が誕生したというわけです。
上記2つの本来の目的はこの大阪府の借金を減らすために
ムダを徹底して省くという考えから来ています。
なんと大阪府から大阪都になると年間で4000億円も無駄な経費を
削減できるといわれています。
ただ、このようにムダの削減を求められると
これまで、その恩恵を受けていた人たちが困るようになります。
そのような人たちの多くが大阪都構想の反対派になりました。
反対派かどうかわかりませんが
この年間4000億円の削減はデタラメという方もいます。
そして、給与削減の話をいつのまにか取り上げなくなりました。
最近では少しずつでも給与削減をしているので
話題に出しづらいのだと思います。
ですので、二重行政の廃止をメインテーマにしたり、
「日本の首都は東京だけというのは変!」
「大阪都も作って東京都と一緒に日本を引っ張っていければいいじゃないか」
などなど、テーマが徐々に変わってきました。
これが、大阪都構想の本来の意味をわかりづらくしている面もあり
反対派が賛成派を上回る結果となっています。
大阪維新の会が大阪都構想を掲げたとき
大阪市と堺市などの市を廃止して大阪都にするという話でしたが
最近では大阪市のみを廃止して5つの特別区にするという風に
内容が変わったりしているので
そういった面を反対の理由として挙げる方もいます。
ただ、現時点では反対派が上回っていますが、
まだまだ、どうなるか5月17日に開票をしてみないとわかりません。
いかがでしたでしょうか。
小学生でもわかるようにわかりやすく解説してきたつもりですが
うまく伝われば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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